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【2026年版】借地権付き建物は売却できる?流れや注意点を解説

借地権付き建物は売却できる?流れや注意点を解説

借地権付き建物は、通常の所有権物件より確認事項が多いものの、売却自体は可能です。
ただし、借地契約の内容や地主の承諾、残存期間、地代の状況によって進め方が変わるため、最初に権利関係を確かめることが欠かせません。
とくに、買主は「このまま使い続けられるか」を重視するため、契約書や承諾条件を早めに確認しておくことが、スムーズな売却につながります。

この記事では、借地権付き建物を売却する前に確認したいポイントや、主な売却方法、価格の考え方、注意点まで順に解説します。
借地権のある不動産を相続した方や、住み替えを機に手放したい方も、全体の流れを把握する参考になさってください。

この記事の要点
Q:借地権付き建物の売却でまず確認すべきことは何ですか?
A:まずは借地契約の内容を確認することが大切です。 地主の承諾条件や残存期間、地代、更新条件が曖昧なままだと、価格設定や売却方法を判断しにくくなるためです。 契約書が見当たらない場合でも、関係資料を集めながら早めに状況を確認する必要があります

売却できるのか

結論からいえば、借地権付き建物は売却できます。
借地権とは、他人の土地を借りて建物を所有するための権利であり、土地そのものではなく「土地を使う権利」と建物をあわせて取引する形になります。

ただし、所有権の戸建てやマンションと違い、売主と買主だけで完結しない場面がある点には注意が必要です。
借地契約の内容によっては、地主の承諾が必要になったり、買主側の融資審査に影響したりするため、売却前の確認不足が長期化の原因になりやすいといえます。

そのため、借地権付き建物の売却では、「売れるかどうか」よりも「どの条件なら売りやすいか」を見極める視点が大切です。
まずは契約書や登記の内容を整理し、どこに調整が必要かを把握するところから始めましょう。

借地権の種類

借地権は、実務上は旧法が適用される借地権もありますが、現行の借地借家法では普通借地権と定期借地権に分けて考えます。

普通借地権は、存続期間が30年以上で、更新が前提になりやすい権利です。

一方で定期借地権にはいくつかの類型があり、一般定期借地権は公正証書等の書面で設定し、存続期間を50年以上として、期間満了で終了する仕組みです。

更新がないことが前提になるため、残りの期間が短いほど買主の候補が限られやすく、価格面にも影響しやすくなります。

つまり、売却しやすさを左右するのは「借地権付きだから」だけではありません。
普通借地権なのか、定期借地権なのか、さらに残存期間がどの程度あるのかによって、売り方も査定額も変わります。

確認したい借地契約の内容

借地権付き建物を売却するときは、借地契約書の確認が最優先です。
ここで確認したいのは、借地権の種類、契約期間、残存期間、地代、更新条件、譲渡時の承諾条項などです。

とくに見落としやすいのが、譲渡や建て替えに関する特約です。
買主から見れば、購入後も安定して使えるかどうかが重要になるため、契約内容があいまいだと、それだけで検討を見送られることがあります。

また、地代の滞納がないか、更新料の扱いはどうなっているか、過去に地主とどのようなやり取りがあったかも確認しておきたいところです。
契約書が見当たらない場合でも、そのまま売却活動を始めるのではなく、まずは不動産会社や関係先に相談し、確認可能な資料を集めることが大切です。

地主の承諾が必要

借地権付き建物の売却では、地主の承諾が重要になる場面が少なくありません。
実務でもここが最初の山場になりやすい部分です。

もし地主が承諾しない場合でも、一定の条件のもとで、裁判所に承諾に代わる許可を申し立てられる仕組みがあります。
借地借家法第19条は、譲渡先が地主に不利となるおそれがないのに承諾が得られない場合、裁判所が承諾に代わる許可を与えられることを定めています。

ただし、法的な手続きまで進むと時間も手間もかかります。
そのため、実際の売却では、いきなり対立的に進めるのではなく、契約内容を確認したうえで、地主の意向や承諾条件を早めに把握する進め方が現実的です。

主な売却方法

借地権付き建物の売却方法は、一つではありません。
代表的なのは、第三者に売却する方法、地主に買い取ってもらう方法、底地とあわせて調整しながら進める方法です。

第三者への売却は、一般の買主を広く探せる一方で、地主承諾や融資の問題が出やすい方法です。
条件が明確にされていれば価格面で有利になる可能性はありますが、契約関係が複雑だと買主が絞られやすくなります。

地主への売却は、話がまとまれば進行が比較的早い方法です。
ただし、価格交渉では地主側が優位になりやすいため、相場観を持たずに進めると、売却額が大きく下がることがあります。

どの方法が向いているかは、借地契約の内容や地主との関係、建物の状態によって変わります。
そのため、最初から売り先を決め打ちするのではなく、複数の選択肢を比較しながら進めることが重要です。

売却する流れ

借地権付き建物の売却では、まず資料をそろえ、権利関係を確認します。
そのうえで査定を受け、売却方法を決め、必要に応じて地主と調整し、買主募集や契約へ進む流れが基本です。

この順番は実務的にも妥当で、いきなり広告を出すより、契約条件を固めてから動くほうがトラブルを防ぎやすくなります。

とくに注意したいのは、承諾取得や条件調整に時間がかかる可能性です。
所有権物件と同じ感覚でスケジュールを組むと、住み替えや相続手続きとの兼ね合いで予定がずれやすいため、余裕を持って準備する必要があります。

売却価格に影響する要素

借地権付き建物の価格は、建物の状態だけで決まりません。
立地条件、建物の状態、借地権の条件を主な要素として挙げることができ、実際の査定でもこの三つが軸になります

このうち、借地権付き建物ならではの重要項目が、残存期間と更新条件です。
普通借地権で更新の見込みがあり、契約関係も安定していれば買主の安心感につながりますが、定期借地権で満了が近い場合は価格が伸びにくくなります

また、地代の金額や改定条件、譲渡時に地主へ支払う費用の有無も、買主にとっては実質的な負担です。
表面的な売出価格だけでなく、購入後にどの程度のコストがかかるかまで見られるため、査定時には契約条件を含めて説明できる状態にしておきましょう。

譲渡承諾料や諸費用

借地権付き建物の売却では、仲介手数料や登記費用だけでなく、譲渡承諾料が問題になることがあります。
これは、借地権の譲渡について地主が承諾する際の金銭で、実務では借地権価格の5〜10%程度が一つの目安とされる例があります。

もちろん、承諾料は法律で一律に決まっているわけではありません。
地域差や契約内容、地主の意向によって変わるため、売却価格だけを見て資金計画を立てると、想定外の負担が生じるおそれがあります。

そのため、査定の段階では「いくらで売れそうか」だけでなく、「手元にいくら残るか」を見ることが大切です。
諸費用まで含めて確認しておくと、売出価格の調整や売却先の比較もしやすくなります。

起こりやすいトラブル

借地権付き建物の売却で起こりやすいのは、契約内容の認識違いです。
売主が「売れるはず」と考えていても、実際には承諾条件が厳しかったり、残存期間が短かったりして、買主の融資や判断に影響することがあります。

また、地主との関係が長年の口約束ベースになっている場合も注意が必要です。
過去の更新や条件変更が書面で整理されていないと、売却の場面で話が止まりやすくなり、交渉が長引く原因になります。

さらに、建物が未登記だったり、境界確認が不十分だったりすると、借地権の問題以外でも手続きが遅れます。
借地権付き建物はもともと確認事項が多いため、周辺の実務論点まで含めて早めに点検しておく姿勢が欠かせません。

早めに相談したいケース

借地契約書が見当たらない場合は、早めの相談が必要です。
売却活動を先に始めても、権利関係が説明できなければ買主は判断しづらく、結果として時間だけがかかりやすくなります。

地主と最近やり取りができていない場合も、後回しにしないほうが安心です。
承諾の見込みや条件がつかめないままでは、価格設定も販売戦略も立てにくいため、まずは状況整理から進めることが現実的です。

相続した借地権付き建物をどう扱うか迷っている場合も同様です。
相続登記や名義の確認と並行して、売却できる条件や必要資料を揃えておくと、後の判断がしやすくなります。

まとめ

借地権付き建物は売却できますが、所有権物件よりも事前確認が重要です。
借地権の種類、残存期間、借地契約の内容、地主の承諾条件をまとめておくことで、売却の進め方や価格の見通しが立てやすくなります。

また、売却方法は第三者売却だけではなく、地主への売却や条件調整を含めて考える余地があります。
だからこそ、最初の段階で契約関係と費用を明確にし、自分の不動産に合った進め方を見極めることが大切です

借地権付き建物の売却で迷ったときは、価格だけで判断せず、承諾や契約条件まで含めて確認しながら進めましょう。
早めに状況を整理しておくことが、売却の選択肢を広げる第一歩になります。

最後に...

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