2024-02-08
土地や建物の購入では、金額が大きくなるため住宅ローンを組むのが一般的です。
しかし、何らかの事情により、金融機関から融資を受けられないケースがあります。
そのようなときに用いるのが、割賦販売というものです。
今回は割賦販売とはなにか、メリットとデメリットを含めて解説します。
\お気軽にご相談ください!/
まずは、割賦販売とはなにかについて解説します。
割賦販売とは、土地や建物の売却代金を分割して受け取ることです。
買主側は、クレジットカードのリボルビング払いを使用し、マイホームを購入するイメージとなります。
先述のとおり、不動産は高額な財産のため、購入時は住宅ローンを組むのが一般的です。
しかし、何らかの事情でローン審査にとおりにくい状況の場合、自己資金で購入する方法しかありません。
割賦販売は、引き渡し後、1年以上の長期または2回以上に分割して代金を受領する売却方法となります。
そのため、住宅ローンが組めない買主に対しても、問題なく不動産売却がおこなえるでしょう。
有効な主なケースは、不動産の購入手段が自己資金に限られる場合です。
買主の属性が理由でローン審査が下りない場合だけでなく、親族間での売却や再建築不可物件の取引などが該当します。
また、ブラックリストに情報が登録され、融資を受けられない方にも有効です。
不動産売却の際、割賦販売であっても、通常の売却と同じように売主には下記の税金がかかります。
印紙税とは、売買契約書に対してかかる税金です。
契約金額に応じた収入印紙を貼り付けて、納税します。
売主と買主、それぞれが売買契約書を保管する場合は、お互いに負担するのが一般的です。
また、土地や建物を売って利益(譲渡所得)が生じた場合、譲渡所得税という税金がかかります。
割賦販売であっても、最終的に支払われた売却代金をもとに税額が計算されます。
固定資産税とは、毎年1月1日時点の不動産の所有者に対してかかる税金です。
そのため、まずは売主側で全額を負担し、不動産売却時に買主と精算することになります。
割賦販売で売却代金を受け取っているあいだも、所有者であることは間違いないので、納税義務が生じます。
▼この記事も読まれています
擁壁のある不動産は買取がおすすめ?売りにくい理由や売却方法を解説
\お気軽にご相談ください!/
続いて、不動産売却を割賦販売でおこなうメリットについて解説します。
メリットとしてまず挙げられるのが、買主の費用負担を軽減できることです。
買主は不動産を分割払いで購入できるため、通常は売却しにくい土地や建物でもスムーズな成約を目指せます。
住宅ローンの審査をおこなったり、たくさんの現金を用意したりしなくても、不動産を購入できるので、そのような買主をターゲットにした不動産売却がおこなえるでしょう。
また、売却代金の一部を買主に対して融資すれば、金利の分が利益になるのもメリットです。
親族間の取引に有効なことも、メリットのひとつです。
親族間の取引とは、親から子どもへ、子どもから親へという風に、親族同士で不動産の取引をおこなうことを指します。
親子などの親族間で不動産を譲る方法のひとつが、贈与です。
しかし、贈与の場合、土地や建物を受け取った側に多額の贈与税がかかる可能性があるため、課税を避けるために親族間で取引するケースがあります。
しかし、親族間の取引は融資したお金の使用用途がわかりにくかったり、取引の必要性が不透明だったりするのが現状です。
そのため、金融機関は融資に消極的になりやすいと言えるでしょう。
割賦販売なら、親や子どもが分割払いに同意しやすく、売却時に有効な手段と言えます。
長期間の分割払いが可能なところも、メリットのひとつです。
親族間における不動産売却は、他人との取引に比べて、長期の分割払いに納得してもらいやすくなります。
割賦販売は親族以外の買主との取引でも用いることができますが、長期間になるほど未払いのリスクが高まります。
親族なら信頼関係によって、長期間の分割払いが可能になるのがメリットです。
メリットとして、再建築不可や、築年数の古い不動産でも売りやすいことも挙げられます。
再建築不可や築年数の古い不動産は、担保価値が低くなるため、ローンの審査が否決になる可能性が高いです。
もし借りてくれている入居者がいるなら、相談のうえ割賦販売で売却することもできるでしょう。
「売りに出しているけれど、なかなか売れない…」といった土地や建物を、割賦販売にすれば、販路がより広がるかもしれません。
▼この記事も読まれています
二世帯住宅は不動産買取がおすすめ?売却しにくい理由や売るためのコツ
\お気軽にご相談ください!/
最後に、不動産売却を割賦販売でおこなうデメリットについて解説します。
デメリットとしてまず挙げられるのが、所有権移転登記のタイミングが難しいことです。
通常の不動産売却では、売却代金をすべて受け取ってから、所有権移転登記をおこないます。
売却代金を受け取ったあとに、買主に名義変更をしたほうが、安全だからです。
売買契約のタイミングで、買主へ所有権移転登記することもできます。
しかし、そのあと買主の経済状況が悪くなる可能性も否めません。
返済が困難になれば、ほかの債権者から土地や建物を差し押さえられ、売却代金だけでなく不動産自体を失ってしまうでしょう。
とは言え、完済時に所有権移転登記をおこなう場合、買主がリスクを負うことになるのがデメリットです。
所有権移転登記のタイミングが難しいため、成約に至るまでに手間や時間がかかりやすくなることを、押さえておきます。
贈与とみなされる可能性があることも、デメリットのひとつです。
住宅ローンを組んで土地や建物を購入する場合、買主は金融機関に対して利息を支払うことになります。
しかし、親族間の取引では「無利息で取引しよう!」とお考えになるケースも少なくありません。
無利息にしてしまうと、税務署の調査によって、本来支払うべき利息分が贈与とみなされる可能性があります。
そのため、親族間の取引であっても、利息を受け取るほうが安心です。
割賦販売にはメリットだけでなく、デメリットやリスクもあります。
法的な知識が必要なことはもちろん、万が一のトラブルに備えた対策が必要です。
デメリットをコントロールするための方法は、通常の不動産売却で土地や建物を売ることとなります。
通常の不動産売却で売りに出せば、売主と買主、それぞれが安心して取引することが可能です。
▼この記事も読まれています
任意売却ができないケースとは?任意売却ができないとどうなる?
割賦販売とは、土地や建物の売却代金を分割して受け取ることです。
買主の費用負担を軽減できることや、長期間の分割払いも可能になることなどがメリットとなります。
デメリットは、所有権移転登記のタイミングが難しいことや、無利息にした場合は利息分が贈与とみなされる可能性があることなどです。
東住吉区の不動産のことならインテリジェンスへ。
地域密着型で約80年の東住吉区を中心とした売買実績があります。
お客様に寄り添ったご提案をさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
この記事のハイライト ●現状渡しとは建物の欠陥を修理せずにそのままの状態で売却すること●修繕費がかからず早期売却が可能などのメリットがある●欠陥を見落とす可能性があるため現...
2022-08-08
この記事のハイライト ●離婚に伴う不動産売却は離婚後に進めるほうが良い●不動産の売却方法は離婚時の状況に応じて選択する●仲介の際に不動産会社と結ぶ媒介契約には3つの種類があ...
2022-08-15
この記事のハイライト ●住宅ローンが返済不可になる前に金融機関に相談することが大切●住宅ローンを滞納したからといってすぐに競売にかけられるわけではない●任意売却は競売よりも...
2022-08-29
この記事のハイライト ●資産性のない不動産のことを「負動産」という●負動産を相続放棄すると、ほかの財産もすべて相続できなくなる●売却しにくい負動産を手放すには買取がおすすめ...
2022-10-07